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リビアにおける破壊工作の再現をシリアでも…”市民”改革運動の大嘘

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デーヴィッド・アイク週刊ニューズレター

2012年3月11日 日曜日

リビアにおける破壊工作の再現をシリアでも…

…”市民”改革運動の大嘘…

みなさん、こんにちは…

「上手く行っている手法を改善する必要はない。そのまま使おう。上手く行っているのなら、なぜそれを変更する?」グローバル陰謀組織は、操作の手法に関して、何千年とこのやり方を採用してきている。青写真はすでに存在していて、それに固執している。

つまり、同じ手法を繰り返し使ってきたことによって、彼らは陰謀の達人となったのだ。ただ、それを歴史全体に渡って研究してきた者にとっては、手法がすでに公開されているようなもの。予測が可能だ。

ゆえに、シリアで起きていることは、まるで鏡で映しているようにリビアで起きたことと同じだ。またそれに続く国名リストに終わりは無い。これは典型的な「問題」-「反応」-「解決」の仕組みであり、より正確に表現すると、「問題作り」―「道徳的怒りの反応を捏造」―「人々を送り込む」となる。

この件の別の側面は、いわゆる“ミッションクリープ”(ちょっとした、やりすぎ)と言われる、終わりの見えない展開だ。リビアの場合、ミッション“クリープ”は、実際は“スプリント”(大大的な、やりすぎ)であった。ちょっとした、やり過ぎ加減どころの騒ぎではなかった。忘れてならないのは、国連安全保障理事会の2011年3月の決議内容だ。「リビア上空を飛行禁止区域とした制裁と、その治安維持を”加盟国”に委託する」である。

「徹底的にリビアの人々に爆弾を落として、街を壊滅させよう」とは、その決議のどこにも記載されていない。NATO内の少数国、つまりは米国、英国、フランスは、長期的に計画された征服シリーズの一環としてこれを行い、第三次世界大戦へと導きたいからだと言えば、誰もこの決議に同意はしない。

陰謀組織は、リビアの石油と銀行システムを欲していた。彼らは問題を創り出し、国をめちゃくちゃにするまでの爆撃という解決方法を提案できるよう、準備をした。バージニア州のCIAの本拠地近郊に20年間住んでいた元カダフィの将軍ハリーファ・ヒフラーに、CIAが資金提供をし、彼が率いる反乱によって、爆撃は行われたのだ。

NATO加盟国、中でも英国、米国は、ベンガジを拠点とする反乱軍の主力勢力を武装させ、訓練した。その多くの資金と兵器は、米国の操り人形であるカタールによって供給された。カタールのハマド首長は最低だ。

闇側のハマド首長に対して、資金と武器の調達に関して感謝の意を表したポスター(ベンガジの反乱軍拠点の近くで)。
米国、英国に本来は感謝すべき。ハマド首長は単なるパイプ役に過ぎない。

箱から真新しい武器を取り出す反乱軍の様子がYouTubeの動画で見られる。これを自発的に起きている人民革命と捉えるのは馬鹿げている。それはエジプトに起きたことにも言える。「4月6日運動」のメンバーは、セルビアを拠点とする活動家たちによって訓練されていたことは、今となっては多くの関係者が認めていることだ。そのセルビアの活動家たちは、米国から資金提供を受けている。

エジプトの反乱は、カイロの米国大使館によって準備されたものであった。彼らは米国政府当局と打ち合わせのため、渡米している。「4月6日運動」は、セルビアのスルジャ・ポポビッチとイワン・マロビッチによる組織「オトポール!(抵抗!の意味)」の握り拳のロゴを採用している。

オトポールは、ユーゴスラビアで2000年、スロボダン・ミロシェビッチを退陣に追い込んだ組織だ。彼らは言わば、潜在反乱分子のフリーランスコーチとして機能している。

エジプト”革命”はこのように行われた

引き金となる工作員を数年かけて事前に教育。より大きな計画の手先に使われていることに気が付かれぬよう、注意を払う。
時期が来たら、フェイスブックやツイッターなど、ソーシャル・ネットワークサービスを通じての大規模改革推進キャンペーンの渦中へ工作員を投入。

2011年エジプト革命(革命ではなかったが)で拘束され英雄となった者の一人ワエル・ゴニムは、一時休職していたが、グーグルの中東地域担当の幹部であった。ドバイを拠点とするグーグル中東・北アフリカのマーケティング部幹部として、インターネット・キャンペーンを展開していた。

米国より資金供給を受け、武装しているムバラク大統領政権に対し、元々、潜在的にある市民の不満と怒りを煽ぐようにする。そこへ国際メディアでは、アラブの春と称した人々の民主化要求の写真を多く露出する。

エジプト革命の核心は、その民主化要求する人々の写真が出回ったことで、中近東にそのドミノ効果を与えたことだ。また反乱待ち国名リストにあるリビアやシリアなどから、目を逸らせることにもなった。

純粋な人民革命は起きないように注意する。人々は以前と変わらず、抑圧された状態にしておく。

リビアの”改革”では、総力戦という要素を加えてはいるが、同じ青写真を適用している

引き金となる工作員を数年かけて事前に教育。より大きな計画の手先に使われていることに気が付かれぬよう、注意を払う。
時期が来たら工作員を渦中へ投入。反カダフィ政権へ対抗するため準備した武器を工作員へ供給。

カダフィ軍が応戦すると、従順で無知、そしてイヌのように言いなりなメディアを通じて、カダフィ政権が市民を殺害していると、国際的な非難を創り上げる。

リビアの資産を凍結し(国外へ盗み出し)、自らのエージェントと使い走りを投入した次期政権を作り、正統政権であると国際社会に認識させる。リビアの場合は、リビア国民評議会と呼ばれるものである。

市民を守るためと称して、飛行禁止区域を作る。これは爆撃により街を破壊、守らなければならないといっていた市民を殺害、負傷させるためである。

当初からの目的は、リビアの抵抗勢力の焦点の抹殺、つまりはカダフィの死である。戦犯法廷で秘密を漏らされないためでもある。NATO加盟諸国のリーダーや前リーダー、例えば、トニー・ブレアなどが、完全なる悪であることが表面化(暴露)しないようにするためだ。

カダフィは闇を知りすぎてしまったがために、NATOの攻撃で死を免れることはなかった。
高度な監視技術を使い、カダフィを完全に追跡する。カダフィの元に雇われ殺し屋を送る時期を待つ。米国のヒラリー・クリントン国務長官がリビアに到着したときが、その時だ。ヒラリーは「私たちはやって来た。カダフィの死亡を確認した」とテレビのインタビューで述べる。

NATOの空爆や、内戦の武装を促進したことにより、インフラは壊滅状態で大混乱となる。その間に油田と準独立銀行システムを乗っ取る。ミッション完了。

シリアの”改革”もほぼ同じ青写真に基づいている

引き金となる工作員を数年かけて事前に教育。より大きな計画の手先に使われていることに気が付かれぬよう、注意を払う(ウィキリークスで公開された機密文書により、米国の民間情報機関「ストラトフォー」のアナリストが、ペンタゴンでの会議に出席した際に、NATOはすでにシリアに入って反乱軍を訓練し、武装させているところだという話を聞いた事が、明らかとなっている)。

時期が来たら、エージェントを送り込む。アサド政権に対抗するために供給した武器を、彼らが使う。
アサド側が応戦したら、従順で無知、そしてイヌのようにいいなりなメディアを通じて、アサド政権が殺戮を行っていると報道し、国際的な非難を創り上げる。

またシリアに、武装させた雇われ傭兵を送り、市民を攻撃させる。プロパガンダ機関、主流メディアを通じて、政府により市民が殺されたとし、その数を誇張して報道する。それにより、シリア政府が非難を浴びる。

シリアの資産を凍結し(国外へ盗み出し)(ロシアと中国のみ、行き過ぎないようそれを止めに入る)、自らのエージェントと使い走りを投入した次期政権を、正統政権として認める。トルコに拠点を置くシリア国民評議会というものだ。トルコは、カタール(もちろん)とサウジアラビアと共に、シリア反乱軍武装のための主要パイプ役の一つだ。

全て米国とNATOから指示が出ている。買収されているジョン・マケイン上院議員が話すことは全て、陰謀組織の代弁をしているようなものだ。彼はシリア上空の飛行禁止区域(大量殺戮区域)の要求をしているが、それはリビアの再現をしたくて、たまらないからだ。

しかしロシアと中国が国連安全保障理事会で、再びその障害となる。NATO対ロシア・中国という第三次世界大戦を陰謀組織が望んでいることが偶然でなく、はっきりした事実だとわかる。リビアの飛行禁止区域を定めた国連安全保障理事会決議1973のシリア版を、何が何でも実現しようとしている。

デービッド、銃砲が聞こえるか?
いや、バラク。とても静かだ。
大きな爆破音は?
いや、何も聞こえない。
ああ、僕はきっとアフガニスタン、リビア、シリア、イランのことを空想していたのだ。
君は面白いヤツだな。君も僕と同様に堕落し切っているのは、素敵な事だね。

同じ青写真が繰り返されていることは明白で、操り人形である政治家たちが、様々な場面で正当性を主張する言葉は、一字一句ほぼ同じである。カダフィに関するヒラリー・クリントンのスピーチは、紙の節約のために、名前をアサドに変えただけで、繰り返し使われた。

イラン攻撃へ導こうと、更なる殺戮や征服を、やけくそに進めていることが、このゲームの本質を見え易くしている。現在正統政府とされるリビア人民評議会が、シリア反政府市民や反乱勢力に人道支援(良くそんなことが言える)として、1億ドルを支援すると誓約したことは、予想された通りの、見え見えの詭弁だ。

シリアの反政府勢力は、リビアの首都トリポリに事務所を開く許可を得た。NATOの代理としてカダフィに対抗した勢力が、現在シリアに移り、アサドを引き摺り下ろそうと同じ事をしているからだ。アメリカ政府がアルカイダというところの急進聖戦士(ジハーディスト)は、今はシリアにてアサド政権を狙っている。その前は彼らはリビアにいたのだ。

偽善とは往々にして皮肉なものだが、それが有り余って、ここでは使える物なら、何でも使って、どうでも構わないと言う事になっているようだ。

アブドゥルよ、ちょっと待って、旗が間違っているよ、リビアじゃない。今はシリアだ。
おい!早く取り換えろ!誰かシリアの旗持っていないか?

ロシア連邦国連大使であるヴィタリー・チュルキンは言う。リビアは、シリアの反乱をトレーニングし、武装させていると。彼は国連安全保障理事会で以下のように語った。

「リビアには、当局のサポートによる、特別訓練センターがあると聞いた。そこから、シリア政府を攻撃するよう人を送っている。これは全く受け入れられないことだ。この活動は、中東の安定を揺らがすものだ」

彼も分かってはいるだろうが、中東の混乱が目的であり、アサド政権への攻撃は、報復のきっかけを創り上げるためだ。そしてその報復は、侵略を正当化するために使われる。

「フォーリンポリシー」(米国外交専門誌)によると、米国当局者は次のように述べたとされている。オバマ政権内では、シリアの反乱勢力に、援助する必要があると認識していると。つまり、まだ正当化されないだろうという配慮の下、今すぐにはできないが、外交的解決策などはどうでもよく、最終的にシリアはどうしても攻撃したい場所ということなのだ。

英国の腰抜け外相ウィリアム・ヘイグは、シリア反乱のために軍の援助を求めた。攻撃的なその継母ヒラリー・クリントンは賛同するであろう。なぜなら、彼女は人を爆撃することが大好きなのだ。リビアの空爆から数か月経ち、大量虐殺行為がここ暫く無くて、彼女は殺戮禁断症状が表れて痺れをきらしているからだ。

ヘイグは武装した反乱軍との関係をもっと密にすることを望んでいて、乱暴にも反乱軍を正統政権として認めている。上部エリートは、彼を高くかっているに違いない。英国は別途200万ポンドを、現地反乱軍のエージェントに供給したことを、キャメロン首相は認めている。

半ズボンの坊やは、英国外相。サタニストの魔女(象徴的な意味ではなく、文字通り)ヒラリー・クリントンと共に。
「さあ、ウィリアム、いい子だからミルクをお飲み。そしたら、誰を次に殺すのか教えますよ」
「ママ、ありがとう!なんて楽しいんだ!」

西側の米国と英国の肩代わりはアラブ諸国連盟が行っている。国名だけはあるものの、米国の植民地である国、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦で成り立っているものだ。ゆえにアラブ諸国連盟は、リビアの侵略を支援するし、シリアの反乱軍の武装を公式に求めるのだ(すでに以前より非公式に進められて久しい)。

それが、バハレーンでは、平和抗議の運動に激しい弾圧をするが、目標国に於いては、抗議運動を支援している理由である。

西側の報道機関は、「ホムスの声」などあからさまな嘘でもって、公式的におとぎ話を報道している。「ホムスの声」とは、英国ケンブリッジに住むシリア系の22歳英国民、ダニー・ダイエンによるものだ。彼は英国、米国の主要なニュース番組において、嘘を語ることを許されて、陰謀組織が何を欲しているかを、正確に唱えている。リビアと同じように、飛行禁止区域と軍隊の進行だ。

彼は撃たれたと主張し、アサド政権によってシリアにもたらされた恐怖を目撃したと語っている。しかし彼のインタビューは、辻褄が合わない部分があり不可解だ。当初は、前から銃弾を一発受けているとしていたが、その後は、後ろから二発撃たれているとしている。

以前CIAのアルバイトをしていた、CNNのアンダーソン・クーパーのインタビューでは、発砲音を準備をしているダニーを映像で確認する事ができる(記事の終わりのところにこのインタビューへのリンクがありますので御覧ください)。

無実な市民を守るためといって、シリアへの軍事的攻撃を正当化するために、あらゆる角度からプロパガンダは行われている。これに対抗する誰もが、今の時点ではそれは中国やロシアであるが、市民殺害政府を支援していると非難される。

哀れなダニー君はマーク・トウェインの忠告を忘れてしまった。
「真実を言うときは、嘘を覚えておいて、後で、辻褄が合うようにする必要がない」

ヒラリー・クリントンが、シリアの軍隊と政府要人の亡命が起きて、アサド政権は崩壊するかもしれないと言った事は、大変重要な何かが本当にあるかもしれない。リビアでも西側の賄賂と触手が伸びていて、当時カダフィ周りの要人等に、汚職容疑で捜査がはいっていたのだ。

クリントンは、内部反抗者や亡命によってアサドが排除されるのは時間の問題だと言う。米国はすでに長い時間をかけて準備をしていて、開始を待つのみの様だ。シリアの石油資源担当大臣であるアブドゥ・フサメルディンが今週亡命を表明した。政権内部では最も高い地位の離反者となった。

フサメルディンは言う。威厳を持って革命に参加すると。もちろんアサド政権に敵対する人々の中には、それとは知らず西側エリートの芝居に引き込まれる場合もあろうが、彼の場合は、海外からの圧力に答える勢力によって反乱が起こされていると分かっていてのことであろう。

ここが重要なところだ。私はアサドが完全(良心的指導者の鏡)であるとは言っていない。シリアの政治システムの中で、変革は望ましくないとも言っていない。リビアのカダフィにも同じ事が言える。しかし、両国においては、外部からの攻撃が極秘に背後で組織化されていて、本当の動機が別にあることを、分かっていなければならない。

彼らの行為は、シリアとリビアに自由をもたらすこととは、全く関係がない。リビアとその経済は壊滅的に破壊され、それは世代に渡る遺恨となるだろう。何千という人々が殺され負傷し、そして内戦はまだ続いている。なんということだ。

クリントンのようなサタニストは、守るべきとしている人々の、最善の状態を望んでいない。彼らは死と破壊を望んでいる。それが彼らの精神なのだ。プロパガンダを通してそれを見破ることが、重要だ。

必ず行くから、首を洗っておけ!
次ぎは、おまえだイラン!

彼らの思い通り進んでしまうと、仕組まれた”アラブの春”による中近東でのドミノ効果は、イランへの攻撃へと続いていく。彼らはその狂気を売り込むのに必死で、その弁明はかつて無く荒唐無稽だ。

トニー・ブレアが、イラクが大量破壊兵器を開発している可能性があると嘘をついた45分後に英国首相デービッド・キャメロンは、イラクがロンドンに着弾可能な核ミサイルを開発していると、その嘘を変形させている。

嘘に次ぐ嘘。ある人が今週言っていた「私たちはグラウンドホッグデーを見ているようだ」。

大量殺戮の正当性をリサイクリングしている。それは、2003年のブレアとコリンパウエル米国国務長官が使ったもののリサイクルだ。大衆がその売り込みに呼応しなければ、さらにヒステリックになっていくであろう。

絶対に騙されてはならない。

アイク翻訳委員会:克咲

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