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「アメリカンドリームについて語るジョージ・カーリン」(日本語訳)

ニューズレター2008年3月23日号『金融「危機」・・・大物だけのクラブです。あなたは入れません…』で紹介されたジョージ・カーリンの動画について、読者のH.Y様(イニシャル)から翻訳の投稿がありました。

当サイト運営チームはこの翻訳を基に字幕付きの動画を作成しました。

[wpyt_profile1]0N9Vb8EzbnA[/wpyt_profile1]

“the American Dream”
「コメディアン、ジョージ・カーリンの珠玉の論評」

ジョージ・カーリン(George Denis Patrick Carlin)
1937年5月生まれ
アメリカで活躍中のスタンドアップコメディアン、俳優。

はじめまして。

コメディアン、ジョージ・カーリン氏の論評を翻訳しました。

ボクはプロの翻訳家ではありませんが、
十代から十数年間をアメリカですごした経験があります。

カーリン氏の軽快な話のスピードをそれらしく表現するためと、
自分の文章力の拙さをカバーするために、このような形で翻訳してみました。

内容が知りたかったヒトの役に少しでも立てたらいいなと,
なんとなく思い立って翻訳してみました。

ご一読ください。

「アメリカンドリームについて語るジョージ・カーリン」-

『 消費さ!

それがこの国の
新しい娯楽ね。

ベースボールなんてウゼいね。

消費だ!

それが唯一残った
本物のアメリカ的価値観。

買い物!

ヤツラは、
ない金を払って
いらない物を買う。

持ってないカネで、
持たなくていいモノを買う。

クレジットリミットまで使い果たして、
利子18%を生涯払い続ける、
たった12ドル50セントの買いモノにね。

それも持って帰った時点で
気に入らなかったシロモノにだ。

賢くないね。

あまり賢くないですよね、
みなさん。

ただ、
ヤツラの一人と
話してみるとね、

たとえば、
一人だけ隔離して、

面と向かって、

IQの低さや、
愚かな行動とか、
酷い価値判断とかについて、

理性的に語り合ってみるとさ、

まってましたとばかりに
ヤツラは教育問題を語り始める。

それが全ての
答えだと思っているんだ。

教育!

教育にカネをかけるべきです!

もっと本を増やすべきです!
もっと教員を増やすべきです!

もっと教室を増やして、
もっと子供達にテストを受けさせるべきです!!

そうヤツラは言うよ。

でもって、

「えっとさ、
もうそれ全部、
やってみたけれどね、
それでも子供達がさテストに
合格できないんですよね。」

と言うと。

「ああ、心配いらないよ、
テストの合格点を下げるから。」

とかマジで言う。

でもすでに、
そうしているんだよ

実際のところ、
多くの学校ではね。

子供達が合格できるように。

合格者の子供が増えれば、
学校側も見栄えが良いし、
みな幸せだろ?

国のIQレベルが
また2か3ポイント低くなって
いつか、大学入学に必要なのは
鉛筆だけになってもさ。

「鉛筆あんのか?
んじゃ入れ、
物理の講義だ。」

それでミンナさ、
なんで他の17カ国もが

オレ達の国より、
科学者を大学から
輩出することが出来るのかとか
疑問に思ったりする。

教育!!

政治家がまた、
この言葉が好きだ。

この言葉をキミ達に使うよね。

政治家は伝統的に
三つの項目の影に身を隠すんだ。

星条旗と聖書と、
そして子供達。

一人の子供も
オチこぼしてはなりません。

子供一人でも
落ちこぼしてはならないってね。

あっそう。

ちょっと前には、
優秀な子供には
飛び級をとか話してたじゃない。

飛び級とオチこぼれなし?
どなたかどこかで矛盾していませんか?

でも理由がある。

これには理由がある。

学校教育が
ヒドイのには理由があって、

それは絶対、
未来永劫、

絶対に教育問題が
改善されない理由と
同じだ。

絶対に改善されない。

だからもう答えを
探しなさんな。
今あるモノで
満足しているほうがいい。

理由はだね、

この国の持ち主が
望んでいないから。

オレが言ってるのは、

本当の持ち主。
本当のオーナー。

全てを掌握していて、
大事な事を全部決めている、
巨大に富んだ商業利権のことさ。

政治家なんてどうでもいい。

政治家はあなた達が
選ぶ自由を持っていると
思わせておくために

ヤツラによって
設置されているだけだよ。

選ぶ自由を持っていないのかって?

ないね。

あなた達に選択権はないよ。
あなた達には持ち主がいるから。

あんた達はヤツラに
所有されているんだ。

ヤツラが全て所有している。

ヤツラが主要な土地
全てを所有していて、

ヤツラが巨大株式会社の
運営権を所有している。

ヤツラはとっくに
上院も、議会も、
州議事堂も、市役所も、
買い取っていて、

裁判官もヤツラの
後ろポケットの中、

その上、
ヤツラは全ての
メディア会社を所有しているから、

あなた達が知るニュースも情報も
全て管理しちまっている。

あんたらヤツラに
金玉握られてんだ。

ヤツラはまた、
毎年、数十億ドルもの金で
政治的な圧力をかけて
欲しいモノを手に入れている。

で、まあ、

オレ達はヤツラが
欲しがっているモノも分かっている。

ヤツラはもっともっと独占して、
他から取り上げたいんだ。

でもねオイラが
ヤツラが求めない事を教えるよ。

ヤツラは、

批評的な思考回路を持つ
市民を求めない。

ヤツラは、
情報に通じていて、
教養があり、

批評的な思考回路を持った
人達なんていりゃしない。

ヤツラは興味ない。
ヤツラにはなんの足しにならない。
ヤツラの利益に反することだ。

そうだろ?

ヤツラは、

もう30数年前に自分達を捨てた、
システムに毎日ハメられ続けている、

自分達の不幸な現状について
食卓で思いをめぐらせたりする
賢い人間なんていらないんだ。

ヤツラには不要さ。

何が欲しいか分かるかい?

ヤツラが欲しいのは。

素直な労働者。
従順な労働者さ。

欲しいのはね、

ちょうど、
機械を操作できて
書類処理が出来るくらいに
賢こくって、

ちょうど、
劣化しつづける仕事内容も、
安月給も、長時間労働も、

なくなり続ける保険保証と
時間外労働給も、
受け取る寸前で消える退職金も、

なんでも素直に
受け入れてしまう
くらいにノンキな人達だ。

でその上さらに
ヤツラ今度は、

あんた達の
年金も奪おうとしている。

ヤツラは、
あなた達の老後の
金まで欲しがっている。

ヤツラ、
取り返したいんだ。

ウォールストリートの犯罪者友達に
差し上げるためにな。

で、知ってる?

手に入れるさ。

ヤツラはアンタ達から
全てを取り上げる。

遅かれ早かれな。

ヤツラはムッサ苦しい
この場所を所有しているんだからさ。

それはね、
デカいクラブ。

でもキミは部外者。

アンタとオレは大物クラブの一員じゃない!

ついでに言うけどね、

一日中ヤツラが何を信じろと、
アンタ達の頭を殴り続けるのも
その同じクラブでだ。

(クラブ=こん棒)

一日中、
メディアを使って頭を殴り続ける。

何を信じて、
何を考えて、
何を買えばいいのかって、
押し付ける。

みなさん、
テーブルが傾いていますよ。
ゲームはイカサマです。

でも、

誰も気付かないみたい。
誰も気にしていないみたい。

善良で誠実で働き者のヒト達。

ホワイトカラー、
ブルーカラー、

何色のシャツを着ているかなんて
問題じゃない。

善良で誠実で働き者の
人々が続けているんだ。

このヒト達は
慎み深い人々なんだけれども。

そのヒト達のことなんて
これっぽっちも考えてない、

ああいった金持ちの
チンカスどもを
選挙で当選させ続けているんだ。

ヤツラは、

これっぽっちもアンタ達のことなんて
考えちゃいないぜ。

これっぽっちも思っちゃいねえ。

気にもとめていやしねえんだ。

これっぽっちも。
これっぽっちもだ。

だろ?

それでも、

だれも気付いていないみたい。
だれも気にしていないみたい。

そこをオーナー達は
信頼しているんだな。

アメリカ人は

バカでかい赤と白と青の色した
ポコチンで毎日ケツの穴を
貫かれている事実に

頑固なまでにも無知なままで
在り続けるだろうって。

なぜなら、
この国の所有者は知っているから。

この国のオーナー達は知っている。

アメリカンドリームって
呼ばれるのはさ、

寝ていないと
信じようがないってことだよ。』

H.Y様、ご協力ありがとうございました。

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コメント:4

近藤靖治 08-04-08 (火) 23:45

すばらしい翻訳をありがあとう!!
ジョージ・カーリンさんの、速射砲のような早口で繰り出す一言一言に、完全に圧倒されてしまいますね。
でも、言っている内容はすごい!巨大資本、巨大権力をも支配している、姿を見せない真の支配者、“ヤツラ”!
日本のコメディアンにも、カーリンさんに匹敵するような人が現れることを心から期待したい。

サイト運営チーム 08-04-09 (水) 0:00

H.Y様からメッセージが入っていましたので
こちらに転載いたします。(サイト運営チーム)

こんばんは。

サイトを開いてとても驚きました。

カーリン氏の驚異的なスピードに合わせて
字幕を乗せるのは大変な
作業だと想像します。

ボクは太田龍先生の存在を
船井幸雄先生との共著を読んで、
最近知ったばかりです。

その本には、
アメリカで暮らしている時から、
ボクがずっと抱え続けていた、
西洋社会と現代の日本社会への
漠然とした不満と懐疑心の根本的な理由が
明朗に記されていました。

これはとても不思議なのですが、
その本を読んでから少しだけ心のゆとりを
取り戻せたように感じています。

たぶん「なぜだろう?」と、
壊れたレコードプレーヤーのように延々と、
自分の頭の中だけで繰り返されていた疑問の
答えがそこに記されていたからだと思います。

太田龍先生が本物の天才と信頼する
アイク氏の大事なメッセージを
日本のみなさんに正確に届けるための手助けに、
とても小さな形ですが、
ボクみたいなものが参加させていただけて光栄です。

サイト運営者の皆様ありがとうございます。

yoshiko@ny 08-06-24 (火) 10:15

R. I. P. George Carlin… さみしくなりますね。
日本語字幕があるなんてびっくりしました。ありがとう!

吉澤 裕美子 11-05-17 (火) 20:35

今日、ホーキング博士の「天国否定」についてのジョージ・カーリン氏のコメントを読み
彼の存在を初めて知りました。ユーチューブの動画を見て感激しました。今まであの広いアメリカにこのような正義を持ち行動する人がいないのが不思議だったからです。すでに亡くなったようで非常に残念でなりません・・・
日本語に翻訳されたH・Yさん本当に有難うございます。
あなたのお陰で大切な人を知りました。

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